明顕山 祐天寺


公開日:2024年7月22日  
あなたの思い伝えていますか?
                                法務部 東谷健信
ありがとうと言えていますか?
ごめんと謝れていますか?
思いは伝えることが大切です。
私たち浄土宗では「南無阿弥陀仏」のお念仏に思いを乗せてお称えすることによって、阿弥陀様に思いが届き、我が身もしもの時は極楽浄土に必ずお救いいただけるという大変ありがたいみ教えを最も大切にしております。
先日、祐天寺附属幼稚園にて1泊2日のお泊り保育がありました。この行事では両親と離れて寝泊まりし、みんなで協力してご飯を作ったりと、日々の生活では経験が出来ない時間を過ごしたと思います。
わくわくと不安で迎えた2日目の朝、本堂にお参りに来た際、「家族の大切さ」についてお話をしました。
日々の生活の中で衣食住がなに不自由なく備わっているのは親御さんや、周りの方がみんなの為に頑張ってくれているからだよと伝え、このお泊りが楽しかっただけでは終わらないようこの行事に携わってくださった方や、日々の生活の中でも「ありがとう」を伝えられる人になってほしいとお話ししました。お話しを聞く姿勢から園児たちは初日に比べて、少し大人な姿になっており、初めて親と離れて泊まるなど不安も多かったと思いますが、園児はこの経験を機にまた一つ成長できたのではないかと思います。
私は、1泊2日を通して素直に「ありがとう」と言えている子どもたちの姿を見て、自分自身もなかなか面と向かって「ありがとう」「ごめん」と言えていないなと気づき、思いを伝えることの大切さを改めて考える機会になりました。
大人になるにつれ、照れ臭くなかなか素直に相手に思いを伝えることが難しい方も多いと思います。しかし、私たちの明日が必ずしもあるとは限りません。
あの時伝えておけばよかった。もっとお話がしたかった。なんで素直になれなかったのだろうなどと後悔する事も少なく無く、それは大切なご先祖様に対しても同じではないでしょうか。
私たちとご先祖様は、お念仏のご縁によって確かに結ばれております。生前言えなかった事や今だからこそ伝えたい事もあると思います。
ご先祖様は極楽浄土から阿弥陀様と共に、私たちの思いをしっかりと受け取ってくださいます。ご先祖様が戻られるお盆の期間に、改めてご先祖様の事を沢山お話していただき、感謝の心や、素直な思いを伝える大切な期間にして頂けたら幸いです。
あなたの思い伝えていますか?
合掌

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