明顕山 祐天寺

公開日:2023年4月2日  

「やってみようお金のかからない七つのお布施」

 

皆さまが「布施」と聞くと、まず思い浮かぶのがご法事やお葬式の時にお坊さんに渡す御礼のことだと思います。もちろんそれも「財施」という布施の1つで立派な仏道修行ですが布施にはいろいろなものがあります。布施というのは見返りを求めずに他人に施す仏道修行のことで、その中でもお金もかからず、誰でも行うことができる七つの布施がございますのでご紹介したいと思います。

 

1,眼施(げんせ)・・・「嘘をついたら眼でわかる」というように、いくら真剣な顔をしても眼が泳いでいたりしたら胡散臭いですよね。真剣で優しい眼差しで人と接しましょうということです。

2,和顔悦色施(わげんえつじきせ)・・・これは笑顔で人に接することです。自分の機嫌が悪いからといって話かけてきた人に冷たく接しては相手も気分を害しますよね。

3,言辞施(ごんじせ)・・・お察しの通り、言葉です。どうしても腹が立つと言葉が荒くなりますよね。時にはきつく叱った方がいい時もございますが、その中でも心の籠もった言葉遣いをしましょうということです。

4,心施(しんせ)・・・字の如く「心」に関わることですが、相手に対して真心を持って接するということです。隠し事をせず腹を割って話すと気持ちがよいものですよね。相手もそれを感じていると思います。

5,捨身施(しゃしんせ)・・・字だけ見ると身を捨てて施す?少し怖いですが、これは「人の為に自分の身体を動かし、何かをする」ということです。いわゆるボランティア精神のことです。

6,床座施(しょうざせ)・・・今自分が座っている場所を譲ってあげるということです。「そんなこと簡単だよ、誰でも出来るよ。」と思われるかもしれませんが、それが出来ていないから電車などに優先席があるのだと思います。

7,房舎施(ぼうしゃせ)・・・自宅の一部を一時的に他人に貸すことです。このご時世で見ず知らずの人から泊めてほしいといわれても抵抗があると思います。旅人を家に泊めてあげるという話しを聞いたことがありますが、とても勇気のいることですし素晴らしいことです。他にも、突然の大雨で困っている人を雨宿りさせてあげるということでも良いと思います。

 

以上、お金がかからず、どなたでも実践できる7つの布施行をご紹介いたしました。7つの内いくつ実践出来るでしょうか?見返りを求めない親切な心を持って日々生活していただきたく思います。

                                      合掌

                        法務部 玉置大祐


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