【鬼は外 福は内】【福は内 悪魔外】
法務部 吉澤遵和
2月前半の行事といえば節分です。
節分の掛け声として有名な「鬼は外、福は内」ですが、掛け声は地域によって違うようです。
調べてみると、あるお寺では鬼子母神(きしもじん)が祀られているため「福は内、悪魔外」と言われるそうです。
お釈迦様がいらした時代、街を歩いている幼児をさらって食べてしまう鬼子母神という女性がおりました。
彼女は、街の人からとても恐れられていました。
鬼子母神にも、500人の子供がいましたが、その様子を見かねたお釈迦様は怒って、彼女が溺愛していた末の子を隠してしまいました。
愛する我が子を隠されてしまった鬼子母神は、嘆き狂いました。
お釈迦様は、「我が子が多くいたとしても、1人の子がいなくなるだけで嘆かわしいのだ。他人の子を食べてしまう行いは、父母の悲しみが分かるはずだ。」と我が子を失う悲しさと命の大切さを説かれました。
鬼子母神は、自らの過ちに気づき心を入れ替えて、お釈迦様の教えを守りました。
そして、仏法の守護神となり、また安産・子育ての守り神となることを誓い、人々から信仰されていきました。
罪を犯したものであってもお救いくださるお釈迦様の慈悲の心、その心を自身も育むことができるよう日々過ごして参りたいものです。
合掌