明顕山 祐天寺

「みほとけと その日その日を あたたかく」

法務部 名木橋大光

 

新年あけましておめでとうございます。

新年をお迎えし、一年のスタートを切るにあたって、皆様それぞれに願いを胸に、気持ち新たな正月をお過ごしのことかと思います。当山にも年末から多くの方がお参り下さり、仏さまの前で手を合わせる姿が見られました。

 

新たに願いを起こすには、もってこいの年頭ですが、願いを起こすだけで終わってはいけません。願いを起こしたのならば、それに対しての行動も起こさなければなりません。願いと行動が揃って初めて、その願いの成就が近づいてくるのです。それぞれの進むべき道をしっかりと定めて、一年のスタートを切らせていただきましょう。

 

しかしながら、希望や期待を背負って一年のスタートを切ったとしても、その道のりは平たんな道だけが伸びている訳ではありません。お釈迦様がこの世は「思い通りにならない」と説いたように、出口の見えないトンネルの中にいるような苦しい日々や、冬の厳しい寒さの中にいるかのように、悲しみが続く日々も必ずやってきます。時には願いや希望が絶望に変わってしまうこともあるでしょう。何もかも投げ捨てたくなる日もあるかもしれません。

 

そんな時には、覚えておいて欲しいことがあります。

 

それは、私たちが笑顔の時には一緒に微笑んで下さり、頬を涙で濡らす時には、背中にそっと手を添え一緒に悲しみ、そして確かな道へと導いて下さる存在がいるということです。それが仏さまです。仏さまはいつでもどんな時にでもこの私たちに寄り添って下さり、私たちの心をあたたかく包んで下さいます。

 

仏さまに包まれながら、心あたたかく過ごさせていただく令和4年が、皆様にとってよりよい一年となりますように。

 

合掌

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