明顕山 祐天寺

「新しき 年迎えては さらにまた 続けはげまん み名呼ぶつとめ」

 

法務部 玉置大祐

 

新年明けましておめでとうございます。

年末に見たニュースで年末年始は実家に帰省されるかどうかのアンケートをしておりました。その結果は7割以上もの人が新型コロナウイルスの感染拡大を懸念して実家に帰省しないというものでした。私も祖母の家でおせち料理とお雑煮を食べるのが恒例となっておりましたが今回は残念ですが家で大人しくしていようと思います。

 

さて今回ご紹介いたしました短歌は大本山増上寺のご法主であった藤堂恭俊台下が詠まれたものです。

新年を迎えて「より一層お念仏を称え続けるぞ!」という心意気がひしひしと伝わってきませんか?「続けはげまん」とあるようにお念仏は継続することが大切でございます。

 

皆様の中で新しいことを始めたけれど三日坊主で終わってしまったという経験をされた方はいらっしゃいませんか?何事も続けることが重要でございますが何かを続けるというのは意外と難しいものですよね。

私もお念仏を称えよう称えようと思っていても買い物に行かなければとか、今日は予定があるなとお念仏をお称えする時間を設けることが出来ない日が多くあり、お恥ずかしいことに1日のうちに1度すらお念仏を称えられない日もございます。これでは僧侶失格なのではないかと自身を卑下することもありました。

しかし、浄土宗を開かれた法然上人は「人の心は何かを見たり聞いたりする度に移り変わってしまうもので常にお念仏のことを思い続けるのは難しいことである。何か理由があってお念仏が称えられなかったとしても『なんてことだ。お念仏を称えることができなかった・・・』と思えることがあるならばそれはお念仏を続けられているということになりますよ」と仰って下さっております。

 

日々の生活やお仕事が忙しくてなかなかお念仏をお称えすることができかったとしてもお念仏の存在自体を忘れることがないようにし、お念仏をお称えできる時には一遍でも多くのお念仏をお称えするように心掛けましょう。

 

合掌

 

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