明顕山 祐天寺

「生きてゆくことは辛抱することである 嵐に耐える それが人生」

 

瞬く間に全世界へ感染が拡がった新型コロナウイルスですが、日本でも感染拡大にあたり緊急事態宣言が発令され、早くも二ヶ月近くが過ぎようとしております。

 

つい先日、東京都も緊急事態宣言が解除になり、少しばかり明るさも感じられるようになりましたが、今後、第2波、第3波の感染リスクもあり、今まで当たり前のように過ごしていた生活が戻ってきたわけではありません。

 

また、感染症拡大防止の為、新しい生活様式が提案されましたが、今までの生活様式との違いに多くの方が戸惑い、これからの生活に対する不安やストレスを抱えているのも現実です。

 

こんな不安が募る時だからこそ、自分自身を奮い立たせる言葉として、「生きてゆくことは辛抱することである 嵐に耐える それが人生」と掲示版に書かせていただきました。

 

およそ2500年前にインドの地において広まった仏教では、この世の事を、「忍土、耐忍土、忍界」とも呼び、その語源的には「忍ぶ」という意味がございます。

 

「忍ぶ」とは、わかりやすく言うと、「つらいことをねばり強く持ちこたえる」という意味です。

 

私たちは今、新型コロナウイルス感染の恐怖という苦境に立たされておりますが、人類の歴史をさかのぼると、ウィルスとの戦いは幾度もあったようです。しかしその都度人間は全力を尽くし困難に立ち向かい克服してきました。

 

まだまだ不安な日々が続きますが、この掲示版を見て、「この情況を耐え忍ぼう!!」と思ってくれる方が一人でもいれば、うれしく思います。

 

合掌

祐天寺法務部 脇川公暢

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