明顕山 祐天寺

「他人の過失を見るなかれ 他人のしたことと しなかったことを見るな

ただ自分のしたことと しなかったことだけを見よ」『ダンマパダ』50

 

SNS(ソーシャルネットワークサービス)が普及して、SNS上で他人を集中的に叩くことを多く目にするようになりました。私もSNSを使うことがあるので、叩きや批判なども目にすることがあります。匿名で書き込みができ、相手の顔をみて話すわけではないので思った事をすぐ書き込んでしまうのかもしれません。

 

今回、取り上げましたのは、お釈迦様のお言葉です。

お釈迦様の時代、修行をされていた僧侶の方が大切にされていたのは、人がどのような行いをしたかということでした。仏教では生前の行いによって、迷いの世界を生まれ変わり死に変わりすると伝えられていました。富や名世、出生など関係なく自らの行いで行き先が決まるのです。他人がどうなのでなく、自らがどうするのか、それが大切でした。迷いの世界から抜け出すため、その人その人にあった教えを説かれたため、現在多くの御教えが残されているのです。

 

私自身がSNSを使う時、相手が不快になるようなことは避けるように心掛けています。他人を叩いたり、傷つけることがないように自らを振り返り言葉選びなど気を付けていかなければなりません。

 

「頭の上の蠅を追え」ともことわざで言いますように、人の事ばかり気にせず自分の事をしっかりと見つめたいものです。

 祐天寺法務部 吉澤 遵和

合掌

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