明顕山 祐天寺

「極楽へ つとめて早く 出で立たば 身の終りには 参りつきなん」(法然上人御作)

 

【大意】

浄土宗の御本尊である阿弥陀如来の西方極楽浄土は、西方のはるか彼方にあると説かれています。旅は朝早く出立するのが習いとなっているように、お念仏との出会いも早ければ早いほど良いのです。極楽浄土への旅立ちも早く発心(お念仏を信じる心を発すこと)してお念仏に励みましたら、自身の命が終わるときに阿弥陀さまのお迎えをうけ、必ず極楽浄土へお導きいただけるのです。年が老いるのを待って初めて道を学ぼうなどと思ってはなりません。今から直ちにお念仏の信仰の道に励みなさい。

 

私たちは後からでも出来ることは、つい後回しにしてしまいがちです。阿弥陀さまに極楽浄土へとお救いいただくのにお念仏を称えるだけでよいのであれば、今でなくても良いと思ってしまうかもしれません。

しかし私たちは今日を元気に生きたとしても、明日を同様に迎えることができるという保証はどこにもありません。私たちが人間として生まれ、阿弥陀さまのお念仏の御教えに出会えたという事は、大変有り難く悦ぶべきことなのです。どうぞ明日からではなく、今からお念仏をお称えし阿弥陀さまのお救いを頂戴致しましょう。

合掌

祐天寺法務部 東谷 大信

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