明顕山 祐天寺

「一歳の 詫びと感謝の 盆供養」

皆さまお盆休みはどのように過ごされましたでしょうか。

私は毎年和歌山県白浜町にある師僧の寺院でお盆のお手伝いをさせていただいておりますが、その地域ならではの「精霊流し」を行っておりますのでご紹介します。「精霊流し」とはお盆に行う送り火の一種であり、お迎えした先祖を弔い、お供物などと一緒に川や海に流してあの世に送り出す行事です。

毎年船大工さんに精霊舟を作っていただき、舟にはお供物を置き提灯を飾り、参道から砂浜の波打ち際まで御詠歌を唱えながら担いで運びます。海に精霊舟を浮かべたらモーターボートに繋いで辺りをぐるぐると旋回し、旋回している間はお念仏を称えます。しばらくすると砂浜にあげて精霊舟に火を付けてお焚き上げを行い、船が完全に焼けるまで読経を続けます。

今年は台風10号の影響で大雨、洪水、波浪、暴風警報が出ておりましたので精霊舟を出すことが出来ませんでしたが地元住民が一丸となってご先祖様を送るこの風習がいつまでも続いてほしいと願っております。

合 掌

祐天寺法務部 玉置大祐

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