明顕山 祐天寺

「初春令月 気淑風和 梅披鏡前之粉 蘭薫珮後之香」

 

国民の注目を集めてきた新元号が決まり日本列島が湧いた日から1ヶ月。

本日5月1日午前0時に「令和」へと改元されました。

「令和」は日本の最初の元号「大化」から数えて248番目となります。

 

もともと元号は紀元前140年に中国・前漢で生まれた「建元」を由来とするとのこと。

過去には日本以外にも、ベトナムや朝鮮半島でも元号が取り入れられておりましたが、

現在でも使用しているのは日本だけのようです。

 

なじみのある「明治」「大正」「昭和」「平成」だけでなく、

「大化の改新」「和同開珎」「保元の乱」「平治の乱」「応仁の乱」「安政の大獄」

さらには「建暦二年正月二十三日」など

歴史を振り返る中で、私たちにとって元号が身近な存在であることに気付かされます。

 

出典は『万葉集』巻五、梅花の歌三十二首の序文から引用で

「初春の令月にして 気淑(よ)く風和ぎ

梅は鏡前の粉を披(ひら)き 蘭(らん)は珮後(はいご)の香を薫(かおら)す」

との内容で、梅の開花とともに訪れた春への喜びを詠った部分です。

 

政府は、

春の訪れを告げ、見事に咲き誇る梅の花のように

一人ひとりが明日への希望とともに、

それぞれの花を大きく咲かせることができる、

そうした日本でありたいとの願いを込めて決定した、と発表しました。

 

災害が続きつつも、戦争がなかった「平成」。

「令和」は果たしてどんな時代になるでしょうか。

貧富格差が拡大し、大きく世界が揺れ動いている今日。

人々が希望をもてる時代であることを願います。

 

合掌

祐天寺法務部 竹村 崇邦

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