明顕山 祐天寺

「諸々の現象は過ぎ去るもの 怠ることなく 修行を完成せよ」

『大パリニッバーナ経』より

 

このお言葉はお釈迦様が涅槃(仏様がこの世の生を終える)に入られる際、最期に仰ったお言葉です。お釈迦様は人々が苦しみから逃れるための方法を、その人に合ったようにお話しされ、多くの御教えをお説きになられました。そして、いよいよ死期を悟った際、弟子達に「私の死後は、誰かに教えを求めるのではなく、誰かの言葉に左右されるのでもなく、これまでに自らが修行してきたことを拠り所とし、またこれまでに私が説き遺した法(教え)と私の制した戒(仏教徒として守るべき規範)律(仏教徒として守るべき禁止事項)とを師として拠り所とし、保ち続けていきなさい。」と、お釈迦様滅後にすべきことを指し示し、最期に次のお言葉を残されました。「何事もそのままずっと残ることはなく、変化したり衰滅してゆくものです。心して修行に励みなさい。」そして2月15日に涅槃に入られました。

お釈迦様は最後に自らの死にゆく姿で、肉体は病み、傷つき、こわれることはやむを得ないことであり、この世の諸行無常であることを伝え、しかしお釈迦様の肉体の死後も生き続けている本質の法を守って、その修行を完成すべく精進することを伝えて下さいました。

 

お釈迦様の涅槃に入られる様子は涅槃図として現され、多くの寺院で飾られています。たくさんの弟子達、またたくさんの動物たちが嘆き悲しんでいる様子がうかがえます。

当山でも2月15日(金)14時から本堂で、大きな涅槃図を前にお釈迦様の涅槃会法要が行なわれます。当山の行事はどなたでも参加出来ますので、どうぞご参拝していただき、お釈迦様との仏縁を深め、確固たる道を築くよう、共にお念仏をお称えしませんか。

合掌

祐天寺法務部 佐藤隆常

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