「それみたか 常が大事じゃ 大晦日」
いよいよ今年ものこり僅かとなってまいりました。
新型コロナウイルス感染拡大により、残念ながら以前のような生活が戻ることは叶いませんでしたが、【当たり前】が、決して【当たり前ではない】、そのことをそれぞれが強く感じさせていただいた1年となったのではないでしょうか。
祐天寺では12月25日に仏名会(ぶつみょうえ)という法要を行っております。仏名会とは、1年間の至らない自分自身をよく振り返り、心から懴悔(さんげ)し、お念仏を称え、礼拝をもって、清らかな心で新年を迎えさせていただく法要です。
毎年、年末が近づくにつれては、年内で終わらせなくてはいけない仕事、今年までにやろうと決めていたこと、また大掃除など、慌てて取り掛かるなんて人も少なくないと思います。
日ごろから少しずつでも行動をしていれば慌てずに済みますが、どうしても私達は日々の忙しさで『常』の気持ちを忘れてしまいがちです。
それは相手がいれば尚更に大切となってきます。
「あの時、もっと優しい言葉をかけてあげれば良かった」「あの時、しっかり寄り添ってあげれば良かった」など、1年を振り返ると心の『常』が出来ていない、至らない自分自身によく気づかされます。
これからも失敗や反省を繰り返す私たちです。しかし、そんな私たちだからこそ阿弥陀様という仏様は救いの手をさしのべて下さいます。
私たちに出来ること、それは自分自身をよく見つめ、日ごろからお念仏を称えさせていただくことです。
一年を終える節目のこの時だからこそ、常にお念仏と共に過ごさせていただきましょう。
来年も皆様にとって善き年となることを心より祈念しております。
合掌
法務部 廣瀨晴彦
【仏名会】
令和3年12月25日 午後2時より 祐天寺本堂にて
どなた様でもお気軽にご参加下さい。