明顕山 祐天寺


公開日:2025年4月2日  

さよならは 再会の はじまり

法務部 東谷健信

4月になり、きれいなピンク色の祐天桜が境内を華やかにしてくれています。桜を見ると新しい年度が始まるのだなと思わせてくれます。

 

先日、祐天寺附属幼稚園にて卒園式が挙行されました。私は園児が毎月本堂にお参りに来てくれる時にお話をする担当をしています。祐天寺で行われている行事のお話や、お釈迦様のお話、日頃から持つべき大切な心のお話をしています。今回の卒園児には年中さんの頃からお話をしているのですが、当時は落ち着きがなく、思うようにお話を聞いてくれませんでした。しかしそんな園児も4月を迎えて年長さんになると、年中さんの時に比べて驚くほどにかっこいい姿勢でお話を聞いてくれ、年中さん・年少さんのお手本となるような姿になりました。1年間お話をしている中で、幼稚園の行事にも参加する事もありましたが、日に日に心も体も大きくなっていく姿に心を打たれました。

 

そんな園児も今年の春、小学生に向けて、大きな希望を胸に祐天寺幼稚園を卒園していきました。保護者のあいさつの中で、「まだぶかぶかな制服に袖を通し、不安いっぱいの中、お母さんの服にしがみつきながら初めて登園した日の事を昨日のように思えます。」その言葉に自分もそんな時があったのだなと思い出し、とても感慨深い時間となりました。 人生の中で大切な幼稚園時代を祐天寺幼稚園で過ごしたこと、仏様のお話をいつまでも忘れず『明るく・正しく・仲良く』過ごしていき、小学校で沢山のお友達を作ってほしいなと思います。

 

4月は大人にとっても、新たな出会いや別れの多い季節です。職場での出会いや別れ、学校生活を共に過ごした仲間との別れ、新たな環境での出会い、大切な方との別れなど、私たちは様々な場面で出会いや別れを繰り返しています。

当たり前のようにまた会えるだろうと思っていても、そのひと時が最後の時間になるかもしれません。

冒頭のお言葉は、先日お付き合いのあるお寺様にお手伝いに行った際に見つけたお言葉です。今、世界人口は82億人を超えており、その中で、私たちはかけがえのないご縁によって出会い別れを繰り返しています。様々な場面で出会えたすべての人とのご縁を大切にして、これからの生活を送っていきたいものです。

合掌


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