「過(す)ぎたるは猶(なお)及(およ)ばざるが如(ごと)し」
法務部 玉置 大祐
この言葉は古代中国の思想家、儒教の創始者である孔子のお言葉です。「何事でもやり過ぎることは、やり足りないことと同じようによくない」という意味です。
頑張ることは良いことですが、毎日毎日頑張り過ぎていたらどうでしょうか?いつかは限界がきて身体や心を壊してしまいますよね。休める時は休んで、手を抜ける時は抜くぐらいの生き方が丁度いいのではないでしょうか。仏教を開かれたお釈迦様は「苦と楽が極端に偏らないことが大切である」と仰っており、このようなお話があります。
お釈迦様「ソーナよ。もしもそなたの琴の弦が張り過ぎていたならば、その琴は心地よい音色を奏でるだろうか?」
ソーナ「尊い方よ。そうではありません。」
お釈迦様「ではそなたの琴の弦が緩やかすぎたならば心地よい音色を奏でるのであろうか?」
ソーナ「そうではありません。」
お釈迦様「琴の弦が張り過ぎてもいない、緩すぎてもいない正しい度合いを保っているならば心地よい音色を奏でることができるか?」
ソーナ「さようでございます。」
お釈迦様「それと同様にあまりに緊張して努力しすぎることは心が疲れる。また、努力をしないであまりにもだらけているならば怠惰(たいだ)となる。それゆえにそなた自身と釣合いのとれた努力をしなさい。」
楽器の弦は強く張り過ぎたならば切れてしまい、ずっとピンと張り続けた状態ならば伸
びてダメになってしまいます。同じように私たちも頑張る時には頑張る、休む時は休む
というメリハリをしっかりとしてバランスをとることが大切なのです。
合掌