明顕山 祐天寺

公開日:2022年12月8日  

【 一期一会 ~ご縁に感謝を~ 】

法務部 吉澤 遵和

 

祐天寺では、祐天寺付属幼稚園の年長さんを対象に講師の先生をお招きし、「てらこや」という活動を行っています。

先日、茶道の先生から「一期一会」のお話を頂きました。「今日のお茶の席は、一生に一度しかないのだから、一回一回の出会いに感謝してお茶を楽しむことが大切なんですよ。」と子どもたちへお話されていました。

 

お茶と仏教には深い関係があります。お茶を飲むようになったのは奈良~平安時代の頃で、当時の中国から日本に渡ってきたことが始まりとされています。そして抹茶を飲むようになったのは、栄西禅師という方が中国から持ち帰ったお茶を栽培し普及したことによるものだそうです。

 

一期の由来も仏教で、人が生まれてから亡くなるまでの間、一生涯のことをいいます。生涯で出会う人数というのは多いようで少ないのかなと思います。世界の総人口が約80億人と言われております。その80億人の中から私たちが出会いご縁を結ばせて頂いたのはほんの一握りではないでしょうか。

 

私自身も様々なご縁があって僧侶となりました。そもそも私の実家はお寺ではありませんでしたので、僧侶になるという選択肢はありませんでした。知り合いの方よりお寺に入ってみないかとお声を掛けて頂いたことがきっかけで僧侶の道を進みました。これも一つのご縁ではないかなと思います。

 

遠く離れたインドから中国、そして日本へと渡ってきた仏教の御教え、その仏教があったからこそ、お茶という文化が広まっていったこと。

普段当たり前のように繰り返している出会いですが、色々なご縁によって巡りあっています。

だからこそ、一つ一つの出会いに感謝し、毎日を過ごしてまいりたいものです。

 

合掌


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