4月28日から5月15日まで、祐天寺において成田不動尊分体の遷座大供養が行われました。
この間には遷座された不動尊像が開帳され、結願日の5月15日には宝物も開帳されました。
5月18日から3日間は祐天寺境内で奉納相撲も行われたそうです。
9月28日には大法会が執行され、不動尊像を再び開帳するとともに本尊祐天上人坐像や宝物も開帳されました。
10月20日頃には不動堂の銅葺き屋根の銅が盗まれるという事件が起きますが、
12月28日には修繕が完了した不動堂において不動尊像の開帳が行われました。
毎月28日は不動尊の縁日とされ、特に12月は「納めの不動」として芝や麻布近傍からも多くの参詣者が訪れて賑わったと言われています。
また、霊俊は知恩院76世福田行誡の骨人画を300枚ほど印刷し、不動尊像の開帳中に、祐天寺不動講をはじめとする成田不動尊を尊崇する信者へ配付しました。
6月1日、山崎彦八が『東京府史談』を博文館より出版しました。
内容は東京府下の古今の沿革や府民の風俗・習慣、新たに発明された事業、賢人の事蹟や文化の由来などです。
本書には「祐天寺及び祐天上人」の内題で、祐天寺の草創と祐天上人の略歴が紹介されています。
10月18日、甲府来迎寺(山梨県甲府市)前住職の祐薩が遷化しました。法号は正蓮社智誉上人行阿愚岳祐薩和尚です。祐薩は祐天寺9世祐東の弟子で、祐天寺11世祐梵の兄弟弟子でした。