3月29日、桂昌院は増上寺に参詣し、祐天上人より「現世無比楽」(元禄8年「祐天上人」参照)の説法を受けました。また、竜源寺より十八願の説法を受けました。祐天上人は桂昌院より紗綾をたまわりました。
この頃の祐天上人と桂昌院の会話の記録が残されています。将軍綱吉が「政務に暇のない身でありながら漢籍の読覧に力を注ぎ過ぎると病気になりませんか」と祐天上人が申し上げたのに対して、桂昌院は、「学問は政務にも資となるものであるし、将軍が政務をおろそかにせず、学問にも心をつかうという風聞が伝われば、全国で将軍を敬慕する風が起こり、また、皆学問を好むようにもなるであろう」と答えたと伝わります。