明顕山 祐天寺

年表

寛文7年(1667年)

寺院

法然上人行状画図、宮中にて叡覧

『法然上人行状画図』とは、法然上人の生涯を絵画化した絵巻で、全48巻あります。法然上人の絵伝は、上人寂後25年の嘉禎3年(1237)に作られたものが、のちの上人の絵伝のもととなっており、浄土宗の発展とともに盛んに作られるようになりました。寛文7年に宮中で、霊元天皇がご覧になった知恩院の宝物『法然上人行状画図』48巻は、先に作られた法然上人伝が集大成されたもので、鎌倉時代末期の徳治2年(1307)、伏見上皇の勅命で作られました。48巻という規模は阿弥陀仏の48願になぞらえたものです。絵巻の中でも史上最大級の大作で、完成にはおよそ10年の歳月がかかったと言います。この絵巻は後年、何度か書写・出版されており、祐天寺にも、6代将軍家宣が筆を近習に、絵を狩野派の者に写させたものが、一時預けられたことがありました。現在、知恩院蔵の画図は国宝に指定されています。

参考文献
『明顕山起立略記』、『浄土宗大辞典』
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